「HubSpotは無料で使える」という情報を目にして調べ始めたものの、「実際に何ができるの?」「無料のままで大丈夫?」と迷っていませんか?
結論から言うと、2024年9月にHubSpotの無料プランは大幅に制限が強化されました。以前は「コンタクト100万件・ユーザー無制限」が売りでしたが、現在は別物と言ってもいい内容に変わっています。古い記事の情報を鵜呑みにすると導入後に後悔することになります。
この記事では、現役のField Marketing ManagerとしてHubSpotを実務で使ってきた経験をもとに、2026年時点の最新情報を正確にお伝えします。
この記事でわかること
- HubSpot無料版で実際にできること・できないこと
- 2024年9月の改悪で何が変わったか
- 無料版が向いている人・向いていない人
- 有料プランへのアップグレードが必要になるタイミング
HubSpot無料版の基本スペック【2026年最新】
まず現在の無料プランのスペックを確認しましょう。
| 項目 | 無料版の上限 |
|---|---|
| コンタクト数 | 1,000件まで(※旧:100万件) |
| ユーザー数 | 2名まで(※旧:無制限) |
| メール送信数 | 月2,000件まで |
| ランディングページ | 30ページまで |
| ウェブサイトページ | 30ページまで |
| パイプライン | 1つのみ |
| カスタムプロパティ | 10個まで |
| ストレージ | 無制限 |
⚠️ 2024年9月以降に作成したアカウントはこの新制限が適用されます。それ以前に作成したアカウントは旧制限が維持されているケースもあります。
HubSpot無料版でできること
1. CRM(顧客管理)の基本機能
HubSpotの中核であるCRM機能は無料で使えます。顧客・見込み客の情報を一元管理でき、商談の進捗をパイプラインで可視化できます。
- コンタクト・企業・取引の管理
- 活動履歴の記録(メール・電話・メモ)
- 取引パイプライン(1つ)
- タスク・アクティビティ管理
2. メール送信(月2,000件まで)
シンプルなメール配信が可能です。ただしメールにHubSpotのブランドロゴが入り、月2,000件という上限があります。小規模なリストへのメルマガ配信には使えます。
3. フォーム作成
リード獲得用のフォームを作成してWebサイトに埋め込めます。フォームから送信されたデータは自動でCRMに取り込まれます。ただし無料版ではHubSpotブランドが入ります。
4. ライブチャット・チャットボット
Webサイトにチャットウィジェットを設置できます。訪問者とリアルタイムでやり取りしたり、簡単なチャットボットで自動応答することが可能です。
5. ミーティングリンク
Googleカレンダーや Outlookと連携して、相手が自分の空き時間を見て予約できるミーティングリンクを作れます。商談設定の効率化に非常に便利な機能です。
6. Gmail / Outlook 連携
メールクライアントと連携して、送受信したメールを自動でCRMに記録できます。営業の活動履歴管理に役立ちます。
7. レポート・ダッシュボード(基本)
売上パイプラインや活動状況の基本的なレポートを確認できます。ただしカスタマイズできるレポートの数に制限があります。
HubSpot無料版でできないこと
❌ 自動化(ワークフロー)
HubSpotの最大の強みであるワークフロー自動化は有料プランのみです。「フォーム送信後に自動でメールを送る」「コンタクトのスコアが一定以上になったら営業に通知する」といった自動化はできません。
❌ メールシーケンス
営業向けのシーケンスメール(ステップメール)も有料機能です。見込み客に対して段階的に自動メールを送る仕組みは構築できません。
❌ HubSpotブランドの除去
無料版ではメール・フォーム・チャットウィジェットに「Powered by HubSpot」のブランドが表示されます。自社ブランドのみで展開したい場合は有料プランへの移行が必要です。
❌ 複数パイプライン
営業プロセスが複数ある場合(新規開拓と既存顧客管理を別々に管理したいなど)、無料版では対応できません。パイプラインは1つのみです。
❌ A/Bテスト
メールやランディングページのA/Bテストは有料機能です。
❌ 詳細なレポート・カスタムレポート
マーケティング施策の効果測定に必要な詳細分析は有料プランでのみ利用できます。
❌ 3名以上のチームでの利用
ユーザー数が2名までのため、チームが3名以上になった時点で有料プランへの移行が必要になります。
【重要】2024年9月の改悪で何が変わったか
多くの解説記事が古い情報のままになっているため、ここでは変更点を明確にまとめます。
| 項目 | 旧(〜2024年8月) | 新(2024年9月〜) |
|---|---|---|
| コンタクト数 | 100万件 | 1,000件 |
| ユーザー数 | 無制限 | 2名 |
| カスタムプロパティ | 無制限に近い | 10個 |
この変更により、スタートアップや中小企業が「まず無料で試す」という使い方が難しくなりました。コンタクト1,000件はリード獲得施策を始めると意外に早く上限に達します。
無料版が向いている人・向いていない人
✅ 無料版で十分な人
- 1〜2名の小規模チームまたは個人事業主
- まずCRMを試してみたい
- コンタクト数が当面1,000件以内に収まる
- 自動化は不要で手動運用で問題ない
❌ 有料プランが必要な人
- 3名以上のチームで使いたい
- メール自動化・ワークフローを使いたい
- コンタクト数が1,000件を超える見込みがある
- 自社ブランドでフォームやメールを送りたい
- 複数の営業プロセスを管理したい
有料プランの料金(参考)
| プラン | 月額(年払い) | 主な追加機能 |
|---|---|---|
| Starter | $15〜/月(1ユーザー) | ブランド除去・メール自動化・コンタクト上限解除 |
| Professional | $800〜/月 | ワークフロー・A/Bテスト・カスタムレポート |
| Enterprise | $3,600〜/月 | 高度な分析・カスタムオブジェクト |
Starterプランは月$15〜と比較的手頃ですが、Professionalから一気に$800〜と高額になります。本格的なマーケティング自動化を使うにはProfessionalが必要なため、「無料→Starter→Professional」のどこで移行するかが判断のポイントです。
まとめ:HubSpot無料版の正直な評価
HubSpot無料版は、1〜2名の小規模チームがCRMを初めて導入する入口としては依然として価値があります。特にGmailとの連携やミーティングリンク機能は無料とは思えない完成度です。
ただし2024年9月の改悪以降、スケールを見据えたビジネスでの長期利用には向きません。コンタクト1,000件・ユーザー2名という制限はすぐに壁になります。
「まず無料で試して、必要になったら課金する」という導入順序は今でも有効です。ただし最初から自動化やチーム活用を前提にするなら、最初からStarterプランでの導入を検討したほうが結果的にスムーズです。
| 判断基準 | 推奨 |
|---|---|
| 1〜2名・CRM入門として試したい | 無料版でOK |
| 3名以上・自動化を使いたい | Starterから始める |
| 本格的なMA・分析が必要 | Professional以上 |
HubSpot公式リンク
この記事は2026年5月時点の情報をもとに作成しています。料金・機能は変更される場合があります。
