業務自動化ツールを探していると、必ずこの3つが候補に上がります。Make(旧Integromat)・Zapier・n8n。どれも「ノーコードで業務を自動化できる」ツールですが、料金・使いやすさ・できることが大きく異なります。
この記事では、現役のField Marketing Managerとして複数のツールを実際に使った経験をもとに、3ツールを徹底比較します。「自分にはどれが合うのか」が読み終わったあとにはっきりわかるように解説します。
この記事でわかること
- Make・Zapier・n8nの根本的な違い
- 2026年最新の料金プランと実際のコスト感
- ユースケース別のおすすめ
- 初心者が最初に選ぶべきツール
3ツールの基本情報
| Make | Zapier | n8n | |
|---|---|---|---|
| 運営 | Make(チェコ) | Zapier(米国) | n8n GmbH(ドイツ) |
| 無料プラン | あり | あり | あり(セルフホスト) |
| 日本語UI | 一部対応 | 非対応 | 非対応 |
| 連携アプリ数 | 1,500以上 | 7,000以上 | 400以上 |
| セルフホスト | 不可 | 不可 | 可能 |
| 難易度 | 中 | 低 | 高 |
料金プラン比較【2026年最新】
Zapierの料金
Zapierは「タスク数」で課金されます。1つのワークフロー(Zap)の中のアクション1回=1タスクとして消費されるため、複雑なワークフローほどコストが上がりやすい構造です。
| プラン | 月額(年払い) | タスク数/月 |
|---|---|---|
| 無料 | $0 | 100 |
| Professional | $19.99〜 | 750〜 |
| Team | $69〜 | 2,000〜 |
| Enterprise | 要問い合わせ | カスタム |
注意点: 5ステップのワークフローを1,000回実行すると、5,000タスク消費します。使い方によっては想定以上に費用がかかることがあります。
Makeの料金
Makeは「オペレーション数」で課金されます。Zapierより課金単位が細かく、同じ処理量なら一般的にZapierより安くなるケースが多いです。
| プラン | 月額(年払い) | オペレーション数/月 |
|---|---|---|
| 無料 | $0 | 1,000 |
| Core | 約$10.59 | 10,000 |
| Pro | 約$18.82 | 10,000以上 |
| Teams | 約$34.12 | カスタム |
n8nの料金
n8nはセルフホスト版が無料で使えるのが最大の特徴です。自分のサーバーに立てれば、実行回数は無制限・ユーザー数も無制限です。
| プラン | 月額 | 実行回数 |
|---|---|---|
| Community(セルフホスト) | 無料 | 無制限 |
| Cloud Starter | €20〜 | 2,500回/月 |
| Cloud Pro | €50〜 | 10,000回/月 |
機能比較
連携アプリ数
Zapier > Make > n8n の順です。
Zapierは7,000以上のアプリに対応しており、「このアプリと連携したい」という要望はほぼカバーできます。一方n8nはネイティブ対応アプリは400程度ですが、HTTP RequestノードとCodeノードを使えば事実上どのAPIとも接続可能です。
画面の使いやすさ
- Zapier: 最もシンプル。「トリガー→アクション」の2ステップ構成で、IT知識がなくても直感的に使えます
- Make: 視覚的なフロー図で複雑なワークフローを組めます。分岐・ループ・エラーハンドリングが得意
- n8n: 自由度が最も高い反面、学習コストが高め。JavaScriptが書ける人向け
AI・エージェント機能(2026年注目ポイント)
3ツールともAIエージェント機能を強化しています。
- Zapier: ChatGPT・ClaudeなどのLLMと連携したAI Automationが充実
- Make: AIモジュールでOpenAI・Anthropicと接続可能
- n8n: AIエージェントをゼロから構築できる高度な自由度。ローカルLLM(Ollama等)との接続も可能
ユースケース別おすすめ
こんな人にはZapier
- 自動化ツールを初めて使う
- 技術的な設定に時間をかけたくない
- GmailやSlack、Salesforceなどメジャーなツールをつなぎたい
- 月の処理件数が少ない(数百件程度)
具体例:「Googleフォームに回答が来たらSlackに通知してGmailで自動返信する」
こんな人にはMake
- Zapierを使っているが料金が高くなってきた
- 複雑な分岐処理や複数のステップがあるワークフローを組みたい
- コストを抑えながら本格的な自動化をしたい
具体例:「ECサイトの注文データを加工してSalesforceとスプレッドシートに同時書き込みし、在庫が一定数を下回ったら発注メールを送る」
こんな人にはn8n
- エンジニアリングの知識がある
- データをクラウドに出したくない(セキュリティ要件がある)
- 月の実行件数が多く、クラウドサービスではコストが合わない
- AIエージェントをフルカスタムで構築したい
具体例:「社内の機密データを含むワークフローを、自社サーバー内で完結させたい」
コスト比較シミュレーション
月10,000回の処理を行う場合の費用感(目安):
| ツール | 月額コスト |
|---|---|
| Zapier Professional | $49〜$299(処理内容による) |
| Make Core〜Pro | $10〜$34 |
| n8n セルフホスト | VPS代のみ(月1,000〜2,000円程度) |
同じ処理量ならMakeはZapierの約1/3〜1/5のコストになるケースが多いです。
実際に使ってみた感想
私自身、マーケティング業務でZapierとMakeの両方を使ってきました。
Zapierは「即使える」が最大の強み。 HubSpotやSalesforceとの連携設定は5分もあれば完了します。ただし処理件数が増えると費用が急上昇するため、大規模運用には向きません。
Makeは「慣れると手放せない」。 最初のとっつきにくさを乗り越えれば、複雑なワークフローも視覚的に管理できて非常に強力です。コスパも優秀。
n8nはエンジニア向け。 セルフホストの自由度は圧倒的ですが、サーバー管理の知識が必要です。「使いこなせる人にとっては最強」という印象です。
結論:どれを選ぶべきか
| こんな人 | おすすめ |
|---|---|
| 自動化初心者・すぐ使いたい | Zapier |
| コスパ重視・中〜上級者 | Make |
| エンジニア・セキュリティ重視 | n8n |
| まず無料で試したい | Make(無料枠が使いやすい) |
迷ったらMakeの無料プランから始めるのがおすすめです。無料で月1,000オペレーションまで使えるため、業務への適用感を確かめてから有料プランに移行できます。
各ツールの公式リンク
この記事は2026年5月時点の情報をもとに作成しています。料金・機能は変更される場合があります。
